いつか戻る日常

東日本大震災、あれからもうじき1カ月が経とうとしています。
当日家に子供とおじいさんと3人でおりました。
2時46分、私が住む神奈川東部は震度5強の地域でした。
子供と2人で表に逃げた時自分の目で見たものは跳ねるように揺れる車、しなる電柱、裏の家で倒れる物干しざおの台――――――そしてテレビで見た大津波、納まらない揺れ、携帯から鳴り続ける緊急地震速報、全てが初めてでした。
実家の父親は携帯が通じないからと公衆電話から電話をくれました。母親もなんとか電話が通じましたが東京の会社にいる妹だけ電話もメールも上手く通じなかったので安否は母親経由で知りました。
夫もなんとか無事だと分かりました。
少し落ち着いてから思い出したのが茨城県水戸市と宮城県仙台市に引っ越したママ友一家の安否でした。特に仙台はど真ん中、場所によっては津波で流されてしまっているし、茨城県は液状化現象で酷い有様（これは後日知った事）---無事だろうか？ダメもとで2人にメールを送りました。

いっこうに返事は来ません。

回線が込んでるんだ、きっと落ち着いたら返信は来る。そう待っていたらば2日後、水戸の方のママ友から「家族全員無事です」と帰ってきました。
だけど仙台の方は・・・・だけどまさかという嫌な気持ちばかりが頭に浮かぶ。
身元の分かった死者の名前を順繰りに見ては名前は無くて安堵し、だけどもしかして名前が出てくるんじゃないか・・・・・そればっかり。

そして震災から4日後、相変わらず緊急地震警報が鳴る携帯に1本のメールが。だれかな？と開いて見ると


「しっちゃかめっちゃかになったけど家族皆、怪我もなく無事に避難できました」


ずっと待っていた仙台の方からでした。
電話握って泣きました。よかったって泣きました。あれだけ命がありがたいと思ったの恥かしながら生まれて初めてでした。
あれからもう1回メールを送ったんですが返事はありません。だけど返事のないのは忙しくて元気な証拠だと思ってます。



まだ被災地は壊滅的状態です。
復興までどれくらいかかるんだか分りません。
だけど無事済んだこっちでは今できる事をしましょう。
何年かかるか分からないけど日常はいつか戻ってきます。


そうそう、ひめこはこの春、2年生になりました。
元気にいてくれるだけでいいです。それだけです。